結論から言えば、血液検査の項目に「うつ病」という名前の数値は存在しません。どれだけ苦しくても、検査結果にその二文字が印字されることはありません。
だから私は、何度も自分を疑ってきました。
お風呂に入れないのは、怠けているだけではないか。日中眠くて動けないのは、だらけているだけではないか。本当はやろうと思えばできるのに、逃げているだけではないか。
私は常に、自分自身を取り調べています。
自分の苦しさが信用できないという異常
うつ病の厄介さは、「つらい」という感覚そのものを、本人が信用できなくなる点にあります。
痛みがあっても、「気のせいではないか」「大げさではないか」「演技ではないか」と、自分で自分を否定してしまいます。
一番信用できないのが、自分自身になるのです。
血液検査が示していたもの
先日、過去の血液検査の結果(特に11月11日のデータ)を、AIに客観的に読み解いてもらいました。
当然、そこに「うつ病」という文字はありません。しかし、強い精神的ストレスが長期間かかっている人に見られる特徴は、はっきりと出ていました。
白血球だけが高い
CRP(炎症反応)は正常なのに、白血球だけが高い。これは感染症では説明がつきにくいパターンだそうです。
強いストレス状態が続くと、交感神経が過剰に働き、体は常に「危険が迫っている」と誤認します。その結果、防御反応として白血球が増えることがあるらしいのです。
びっくりですよね。怪我でもないのに白血球だけが高くなるって。
肝機能の悪化とストレス
私は、うつ病と診断されてからは、お酒を辞めました。それでも肝機能の数値は、精神的に追い込まれた時期と連動して悪化していました。
慢性的なストレスで分泌されるホルモンや、活動量の低下が、代謝に影響を与えることは珍しくないそうです。
数値が「体調」ではなく「心の波」と連動している
風邪を引いたわけでもない。生活が急変したわけでもない。
それでも、メンタルが悪化した時期と血液データの乱れが一致していました。これは、「心の状態が体に現れている」ことをAIが教えてくれました。
私が少しだけ救われた理由
血液検査は、私を治したわけではありませんし、自己否定を止めてくれたわけでもありません。
それでも、「これは怠けでは説明できない状態だ」と、AIが示してくれました。
それだけで、自分を裁く声が、ほんの少しだけ弱まった気がします。
でも、あくまでAIが分析しているだけなので、本当かどうかは医師に確認したほうが良いと思います。もしかしたら、重大な病気が隠れているかもしれませんから。
信じられないなら、証拠に任せればいい
私は、未だに自分を完全には信用できません。しかし、それでいいと思っています。
自分を信じられないなら、数値、記録、医師の所見、時間経過に任せればいいと思っています。
これは私なりの自分を認める唯一の証明なのです。
いつも、4ヶ月に1回内科で血液検査を受けます。年3回です。当然、働いているわけではありませんから、健康診断がありません。しかし、働いている時より血液検査の数は多いです。
血液検査が絶対ではありませんが、メニエール病や甲状腺機能低下症、貧血などうつ病と似たような症状があると聞きます。これらを見分けるためにもメンタルクリニックでは血液検査をするでしょうし、私のように内科で実費で血液検査を定期的にして、健康管理を数値で確認するのも、結果的にうつ病の治療にもつながるので、みなさんも良ければ血液検査を受けてみるのも良いかもしれません。
※この記事は私個人の体験をもとにしています。白血球の上昇には、感染症や血液疾患など、身体の病気が隠れている場合もあります。気になる数値があれば、自己判断せず、必ず医師にご相談ください。


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